参ったぜ!

  今朝仕事を終えて、シャワーを浴びてさぁ寝るか!って時に
 お袋からTel。まともな会話で
 「朝早くに電話してごめんね。私最近少しおかしいみたい!今日出来たら
 会いたいんだ。疲れてたら良いけど・・・」
 俺もひと眠りしたらお袋の顔を観に行く積りだったから。
 「あぁ、行く予定だったから良いよ!じゃあ今から行くよ」

 居眠り運転しないように、目がシャキ呑んで。
 着いたら玄関で座って待ってやんの!姉に聞いたら40分も前から
 宣が来るからって、玄関から動かなかったんだって。
 姉が「もうすぐ来るから居間にいれば」って言っても「うん、良いのここで待ってる」って
 動かないんだって。
 家に着いたら、玄関先に居るんで驚いたよ。
 「わぁ暫く。会いたかったぁ〜」オイオイッ、一昨日会ってるじゃん!
 「ねぇ〜、お寿司やに連れてって!」 今日は俺は兄貴じゃ無くて俺扱い。
 会話も普通に成り立つ。 前に貴方が植えてくれたバラや紫陽花が凄く綺麗に咲いたとか
 「もう貴方も歳なんだから、処で貴方幾つに成ったんだっけ!」
 「66だよっ」
 「貴方も歳ねぇ〜、昔から無茶ばかりしてたけど、アイスホッケーなんかしてると
  怪我して死んじゃうよ。もう止めたら?」
 そんな茶話話をしてから行き点けの寿司屋にどうしても行く。って言うので
 行ったさ。
 前からだけど、散歩に出る時、転ぶといけないのでお袋の腰に晒しを巻いて
 それを掴んで手をつないでゆっくり歩く。 その晒しが他の人に見られると恥ずかしいんだって!
 化石みたいなくせに、まだ少し「女」が残ってる。女って奴ぁ〜百歳になっても?
 寿司屋行って、黙って居てもお袋の好物のホタテの握りが出てくる。
 一貫の握りを三つに切って出してくれる。
 「有難う、これ食べたかったの」って言いなが箸は進まない。
 俺には、さぁ〜食べろ! 呑んで良いのよ!今日泊れば?って何時になく饒舌。
 そんな最中、
 「ねぇ〜私の事忘れないでね、お願い! 私も貴方の事絶対忘れないから」だって!
 オッオイッ! 何を言いやがるんだ!
 吉原のお女郎さんが言いそうな事をサラッと言いやがって!
 世間にどんな良い女が居ても、お袋は別格じゃん!
 参ったよ!  
 随分面倒かけたよ。喧嘩して原宿警察に連れていかれた時も刑事に
 「ふざけるなよ、何で俺が悪いんだよ」って喰って掛かっている時、
 ガラッって刑事部屋のガラス扉が開いてお袋が「貴方は!」って怖い顔して来ると
 やべぇ〜!お袋ジャン。「済みませんでした。ごめんなさい、私が悪かったです」
 原因は相手が悪くても、お袋を呼んじゃった事を後悔したね。
 今日は昔はなしをタップリとして帰ってきた。
 今日は会話も普通だったし、「まだらボケ」なのかな?
 俺の方が、ボケてる時も有るし!

 潮湖の「アヤメ祭り」に連れて行け!って言ってるけど、イケるかな〜?
 俺も、お袋もしょんべん近いし・・・・